4月3日

明け方に目が覚めてしまい、しばし、起きているのか寝ているのかよくわからない時間を過ごす。

近頃は玄関を出るたびに、あまりしょんぼりしないようにしよう、と小さく決心するようになった。あとは、とぼとぼ歩かないこと。

病院でアレルギーのくすりをもらってから職場に向かった。このところ昼休みにはイギリスの貴族ドラマを観ている。コッカースパニエルみたいな顔の伯爵夫人が好きだ。

金曜日の18時だというのに、帰りの電車は混んでおり、夜の街に繰りだすひとが大幅に少なくなったことがよくわかる。

明日からのおこもり生活のため、食材を買い足しにスーパーマーケットによってから帰宅し、仙台の友人夫妻が営むドイツハムソーセージ店から取り寄せたソーセージとビールで夕飯をとった。ここのハムソーセージは味がおいしいのもさることながら、ひとつひとつの製品に店の「やる気」が感じられるので、食べていて楽しい。

風呂に入りながら、死んでしまった犬がいちにちだけ少年の姿で戻ってきてくれるという短編小説を読み、自分でも驚くほど泣いた。

筋書や描写が感動的であったからではなく、うらやましすぎて泣いたのだ。

我が家の先代ねこも、いちにちで良いからわたしの前にもういちど現れてくれないだろうか。もしそんなことが起こったら、どうか見逃すことがないように。