4月10日

朝の散歩に出ると、いつも何匹かのねこを見かけるが、今日はとうとう遊んでくれるねこが現れた。臆病だけどなでられたい、といった様子で、距離をつめるのに少し時間がかかったけれど、最終的にはにゃーにゃー言いながらわたしのあとをついてくるようになってしまって、別れが切ない。耳に印があったから地域でお世話しているねこだと思う。近所のひとたちがあまり出歩かなくなって寂しいのだろうか。この閉塞感のなか、ちょっとした触れ合いがうれしいのはお互いさまだ。

昼食に近所のスナックが始めたテイクアウトのお弁当を買った。スナックらしい内容と味で楽しいしおいしい。

午後は普段あまり作らない、ちょっと手のかかる料理をする。たけのこのあく抜きをしたり、丁寧に裏ごしして酢味噌を作ったり。

寂しいという気持ちに日々浸食されていく。自分がこんなに人恋しがる性格だったなんて、などとは思わず、まあこうなるだろうなとはわかっていた。

星の王子様のきつねになって、思い出でがんばろう。